
(仮称)新日比谷プロジェクト:工事進捗率10% 2015年2月1日
千代田区有楽町一丁目地区の日比谷三井ビルと三信ビル跡地の再開発工事「(仮称)新日比谷プロジェクト」です。JR有楽町駅や地下鉄日比谷駅周辺の繁華街にほど近く、日比谷公園の広大な緑地帯や霞が関の中央省庁街のすぐそばにある大規模な再開発計画となっていて、現在は二つの古いオフィスビルの取り壊し工事は完了していて、既に新しい再開発施設の建設工事が始まっているところです。
再開発計画の概要
2013年12月6日、三井不動産は東京・日比谷地区で進めている「(仮称)新日比谷プロジェクト」が都市計画決定したと発表しました。既存の建物2棟の跡地に、高さ約192メートルの超高層複合ビルを建設します。合わせて、周辺地区や地下鉄駅をつなぐ約4000㎡の広場空間「(仮称)日比谷ゲートプラザ」も整備します。新たに整備する広場空間に、映画や演劇などの国際的なエンターテインメントイベントを誘致する予定だとしています。同社はこのプロジェクトを、日本橋地区の再開発に続く都心型スマートシティの第2弾と位置付けていて、2017年度に竣工する予定となっています。
本件プロジェクトの特徴と都市再生への貢献内容
周辺地区や地下鉄駅をつなぐ歩行者中心の基盤整備
1.まちの賑わいの核となる広場空間「(仮称)日比谷ゲートプラザ」(約4000㎡)の創出
2.日比谷線と千代田線の「日比谷」駅をつなぐバリアフリー動線と地下広場(約1200㎡)の整備
国際競争力を高める都市機能の導入
1.新産業の創出を支援する「(仮称)日比谷ビジネス連携拠点」(約2000㎡)の整備
2.周辺施設と連携した「(仮称)日比谷文化発信拠点」の整備
防災機能の強化と環境負荷低減
1.帰宅困難者支援機能(千代田区最大級となる約5000㎡の一時滞在施設、備蓄倉庫の整備など)の導入
2.高効率で自立性の高いエネルギーシステムの導入、隣接する千代田区の広場に非常時の電力供給
3.環境負荷低減への取り組み(省エネ設備や技術の採用、DHCサブプラントの導入など)
4.日比谷公園と連続する緑化空間の整備(地上、屋上合わせて約2000㎡の緑化、緑化率約40%)
2014年12月、当該区域は「国家戦略特別地域」へ指定へ
2014年12月19日の国家戦略特区諮問会議で、「(仮称)新日比谷プロジェクト」は国家戦略特別区域として事業計画認定を受けました。都市再生特措法に基づく特例や金融・税制上の措置が受けられることになります。国家戦略特別区域、通称「国家戦略特区」とは、地域を絞って、そのエリア内に限り従来の規制を大幅に緩めて外国企業を誘致する計画のことです。また、この区域は「解雇ルール」、「労働時間法制」、「有期雇用制度」の3点の見直しを対象としています。

日比谷交差点側から見た外観イメージパースです。

(仮称)日比谷ゲートプラザのイメージパースです。

(仮称)日比谷ゲートプラザは再開発敷地の北側に整備されます。

日比谷線と千代田線「日比谷」駅の2駅間をつなぐ地下バリアフリー動線を整備するとともに、地上へのエレベーターを2基新設し、利便性の向上を図ります。

地下鉄2駅をつなぐ「地下広場」の両側には賑わい施設を設置し、明るく利便性の高い空間を創出します。

天候に左右されず、また映像や音響を使用する多様なイベントに対応できる室内のイベント空間として3層吹抜の(仮称)プロモーションアトリウム(約800㎡)を整備します。

建物6階の屋外部分は、日比谷公園を見晴らす「(仮称)日比谷テラス」として一般に開放し、カフェなどを併設した居心地の良い屋上広場空間を整備します。
「(仮称)新日比谷プロジェクト」概要
計画地 東京都千代田区有楽町一丁目1番ほか
主要用途 事務所、店舗、文化交流施設、産業支援施設、駐車場 等
敷地面積 約10700㎡
延床面積 約185000㎡
階数 地上35階、地下4階
建物高さ 約192m
スケジュール(予定) 2014年度着工、2017年度竣工
ニュースリリース:ケンプラッツによる建築・住宅ニュース 2013年12月6日
4000平方メートル広場も創出、日比谷再開発が都市計画決定
プレスリリース:三井不動産発表の報道資料 2013年12月6日
都心型スマートシティ第2弾 ~日比谷地区を東京の新たなビジネス・文化交流・発信拠点に~「(仮称)新日比谷プロジェクト」都市計画決定 2017年度完成予定
プレスリリース:国土交通省都市局発表の報道資料 2014年12月22日
都市再生特別措置法に基づく民間都市再生事業計画の認定について ((仮称)新日比谷プロジェクト)

東京地下鉄日比谷線の日比谷駅の真上、日比谷通りと晴海通りが交差している「日比谷交差点」にやってきました。ここから「(仮称)新日比谷プロジェクト」の再開発工事現場の全景を撮影しました。

日比谷公園の緑地帯前から、日比谷通り越しに再開発工事現場を撮影しました。工事現場内の一角には「モックアップ」と呼ばれている外壁のプロダクトデザインの構造物が設置されていました。

再開発現場の南側に隣接して建っている「日本生命日比谷ビル(日生劇場ビル)」「東京宝塚ビル」を撮影しました。

日比谷公園の門の一つである「日比谷門」前から撮影した再開発工事現場の全景です。

この場所に地上35階・地下4階建て、建物高さ約192メートルの高層オフィスビルが建設されることになります。日比谷地区の界隈では、最も目立つ高層ビルになりそうです。

日生劇場前の横断歩道を渡って、再開発工事現場前にやってきました。この日は休日だったので、人の気配はほとんどありませんでした。

工事用フェンスと、再開発工事現場の敷地南側に建っている「日本生命日比谷ビル(日生劇場ビル)」の建物を撮影しました。休日の散策だったので、日生劇場周辺は人通りがありました。

日比谷通りに面した工事用のフェンスには、アートが施されていました。

再開発工事現場の北西側、日比谷交差点寄りの一角に設置されている外壁の「モックアップ」の全景を撮影しました。

日比谷通りに面して設置されている工事用資材の搬入口の全景を撮影しました。工事は行われておらず、ひっそりとした雰囲気に包まれていました。

外壁のモックアップを見上げて撮影しました。モックアップは基本的に木製なのだそうですが、そばから見ていても本物のようにしか見えませんでした。

日比谷交差点寄り、北西側から撮影した再開発工事現場の全景と日比谷通りです。休日だったので、日比谷通りの車の交通量もほとんどありませんでした。

再開発工事現場と朝日生命ビルの間を通っている道路を西側(有楽町側)へ向かって散策し、日比谷シャンテ方向へ向かいます。

斉加発工事現場の敷地東側にやってきました。この辺りは「日比谷シャンテ」を始めとして、JR有楽町駅前の駅前繁華街やオフィスビル街が広がっています。

日比谷シャンテの周辺一帯は、再開発工事に合わせて「(仮称)日比谷ゲートプラザ」の広場が整備されることになります。丸の内仲通りなどの道路部分も再構築されることになります。

再開発工事現場の敷地北側を通っている道路の全景を撮影しました。完成予想図を眺めてみると、この道路も片側2車線と歩道付きに再整備されることになっていますね。

丸の内仲通りの南側延伸部道路内では、現在も地下道部分の工事が続けられています。この道路の真下には、バリアフリー対応の地下通路が整備されることになっています。

再開発工事の主体は三井不動産株式会社ですが、地下鉄日比谷駅と直結している地下通路部分は、東京メトロ株式会社が担当しているのですね。

日比谷シャンテ前から再開発工事現場を撮影しました。

日比谷シャンテ前の道路の歩道上に工事用プレハブ小屋が設置されています。この道路はJR有楽町駅前から東京宝塚劇場へ向かうルートになっているので、人通りが見られました。

2015年2月初頭現在ではまだ地下部分の工事が続けられていますが、近いうちに鉄骨の組み立て工事が始まるのではないでしょうか。

再開発工事現場の地図です。