
(仮称)大手町1-1計画A棟 工事進捗率80% 2015年3月26日
皇居東御苑の正門である大手高麗門前、内堀通りと永代通りが交差している大手門前交差点の北東角の再開発工事「(仮称)大手町1-1計画」です。再開発計画はかつてこの場所に建っていたりそな・マルハビルと三菱東京UFJ銀行大手町ビルの2棟を建て替えるもので、それぞれが新たな超高層ビルに生まれ変わります。2012年6月11日に、東京都が都市再生特別地区の都市計画決定を告示しました。
プロジェクトの概要
りそな・マルハビルの建て替えは、三菱地所とJXホールディングスの共同事業として進めます。JXホールディングスは、完成後のビルに本社とグループ会社を移転する計画となっています。三菱東京UFJ銀行大手町ビルの建て替えは、三菱地所の単独事業として進められます。建設するビルは、敷地南側の「A棟」が地上22階地下5階建て、北側の「B棟」が地上29階地下5階建てで、総延べ床面積は約25万5000㎡の規模となります。りそな・マルハビルの跡地にA棟、三菱東京UFJ銀行大手町ビルの跡地にB棟が建ちます。A棟は2015年度、B棟は2016年度の完成を予定しています。
プロジェクトの特徴
A棟、B棟ともオフィスを主用途とし、1フロアあたりの面積はA棟が約2750㎡(約830坪)、B棟が約3300㎡(約1000坪)です。B棟の高層階には約120室のサービスアパートメントを設けます。このほか、A棟の1階に環境ビジネスを手がける企業・人材の情報拠点としてビジネス・エコシティ・センターを、地下1階に健康施設やランニングステーションを整備します。
災害時の電力供給については、重油を使用する非常用発電機に加え、中圧ガスと重油の2種類に対応するガスタービン発電機を設置します。敷地内に約50万リットルの大容量オイルタンクを備え、重油のみで72時間以上の供給を可能とします。水害対策としては、1階部分や周辺建物との地下接続部、重要な設備室に防水扉などを設置し、多重的に止水対策を講じます。このほか、皇居外苑堀の水質を改善する官民連携の取り組みとして、敷地内に水浄化施設と約3000㎥の貯留槽を整備します。堀に面して、約2800㎡の環境共生型コミュニティ広場も設けます。
A棟は、2013年2月に新築工事着工
大手高麗門側に建設される「A棟」の高層ビルは、既に約1年半前の2013年2月に着工しています。A棟の竣工予定は2015年11月となっています。
2014年4月中旬、B棟の建設工事着工開始とサービスアパートメントの運営事業者が決定する
2014年4月15日、三菱地所株式会社によって4月14日より、「(仮称)大手町1-1計画B棟」の新築工事に着手したとの報道発表がありました。大手町初の「住」機能として導入が決定していたサービスアパートメントの運営事業者として、シンガポールをはじめ世界23カ国で施設運営を行うThe Ascott Limited(アスコット社)の最高級ブランド「Ascott The Residence」の出店が決定しました。
三菱地所、「(仮称)大手町1-1計画B棟」新築工事着工 SUUMOジャーナル
http://suumo.jp/journal/2014/04/15/61169/

大手高麗門前から見上げた「(仮称大手町1-1計画」のA棟とB棟の完成予想図全景です。

竹橋側から撮影した再開発施設の高層ビル群の全景です。

りそな・マルハビルの跡地に建設されるのが「A棟」、三菱東京UFJ銀行大手町ビル跡地に建設されるのが「B棟」となっています。

A棟が純粋な高層オフィスビルなのに対し、B棟内にはオフィス以外に大手町初の「住」機能として導入が決定しているサービスアパートメントが入居することになります。

再開発敷地内には、約2800平方メートルの広さの「コミュニティ広場」が整備されることになります。
事業概要の詳細
開発名 大手町1-1計画A棟(仮称 りそな・マルハビル建て替え)
所在地 千代田区大手町1-1-2(住居表示)
最寄り駅 地下鉄大手町駅徒歩1分
面積 土地約6900㎡、延べ床約10万8000㎡
構造 階数(地上/地下):S・SRC造、22/5
高さ 約100m
用途 事務所、店舗、駐車場
事業主 三菱地所、JXホールディングス
設計者 三菱地所設計
施工者 鹿島、NIPPO
工期 2012年2月~2015年11月
開発名 大手町1-1計画B棟(仮称 三菱東京UFJ銀行大手町ビル建て替え)
所在地 千代田区大手町1-1-1(住居表示)
最寄り駅 地下鉄大手町駅徒歩1分
面積 土地約9300㎡、延べ床約14万7000㎡
階数(地上/地下) 29/5
高さ 約140m
用途 事務所、店舗、サービスアパートメント、地域冷暖房施設、駐車場
事業主 三菱地所
設計者 三菱地所設計
工期 2013年度~2016年度
ニュースリリース:ケンプラッツによる再開発工事の着工ニュース 2012年6月12日
【開発】三菱地所などが大手町1-1計画に着手、総延べ床25万平方メートル〈追加情報あり〉
プレスリリース:三菱地所による報道資料 2012年6月12日
「(仮称)大手町1-1計画」について
プレスリリース:三菱地所による報道資料 2014年4月14日
「(仮称」大手町1-1計画B棟」新築工事着工のお知らせ

永代通りと日比谷通りが交差している「日本橋交差点」前から撮影した「(仮称)大手町1-1計画 A棟」の高層オフィスビルの全景です。

三井住友銀行本店ビルの敷地前からA棟を見上げて撮影しました。既に最高高さの約100メートルに達していて、むき出しの鉄骨部分もほぼ無くなっていました。

A棟の頭頂部をズームで撮影しました。屋上階部分の外壁パネルの取り付け作業がほぼ終わりかけていました。

交通量が非常に多い永代通り越しに、低層階部分を撮影しました。

低層階部分は工事用資材置き場や工事用プレハブ小屋などが設置されています。建物の全ての工事が終わった後、最後に1階フロア周辺の整備を進めるのでしょう。

南側からA棟の高層オフィスビルを見上げて撮影しました。

(仮称)大手町1-1計画の再開発工事現場のすぐそばの皇居東御苑の「大手高麗門」の修復工事の進捗状況です。約2か月前と比べると特に変わっていませんでした。

最近の皇居前広場や皇居東御苑の周辺は、外国人観光客の人を多く見かけます。

永代通りと内堀通りが合流している「大手門交差点」前から(南西側から)撮影したA棟の全景です。まだ工事用クレーンが残されていました。

低層港階部分を撮影しました。オフィスロビーなどが入る地上1階部分は工事用資材置き場となっていて、吹きさらし状態です。

頭頂部を見上げて撮影しました。2000年代は総ガラス張り(カーテンウォール)のデザインの高層ビルが流行りましたが、2010年代になって外壁パネルとカーテンウォールの組み合わせのデザインが増えてきたように感じます。

頭頂部を撮影しました。直射日光が各フロアへ入ることによる光熱費対策として、窓の周辺に庇(ひさし)を取り付けたりする手法のビルも増えてきています。

修復工事中の大手高麗門前からA棟の全景を撮影しました。

大手門交差点から外濠通りを北側へ向かって散策していきます。外濠通りの歩道から低層階部分を撮影しました。

北西側からA棟の全景を撮影しました。

最後に、東京地下鉄東西線の竹橋駅前の広場内から撮影しました。今までA棟とB棟は一緒の記事で扱っていたのですが、今後は別々の記事に分割します。

再開発工事現場の地図です。