
3月下旬の平日、東京地下鉄日比谷線の六本木駅を下車して六本木の繁華街をしばらく西麻布方向へ歩きます。外苑西通りへ入り、青山方向へ住宅街の中を歩くと「東京都立青山霊園」の広大な敷地が見えてきました。

青山霊園は港区内で屈指の桜の名所でありますが、墓地という場所柄もあり、訪れる人がほとんどいない「穴場」的な場所なのです。

青山霊園の敷地を南北に縦断している目抜き通りを外苑前方向へ向かって散策しています。青山霊園は高台の上に造成されていて、緩やかな上り坂を登っていきます。

目抜き通りの両側には見事なまでに立派な幹を持っているソメイヨシノが等間隔に並んでいます。桜の開花具合は八分咲きといった感じですね。

明治5年(1872年)の開設時に植えられて以来、約140年の樹齢を誇るソメイヨシノが約230本ほど敷地内に植えられているそうです。

やはり8分咲き前後の開花状況で、お墓参りや散歩で訪れる近所の住人の人たちくらいしかいなかったですね。墓地ですし、そばには在日米軍基地もあるし、確かに人が近づきにくい雰囲気に包まれているのは事実です。

素晴らしい桜をほぼ独り占めの状態ですね・・・。

桜の花の色鮮やかも素晴らしいですが、100年以上経ったソメイヨシノの木々の力強さにも注目していきたいと思います。

少し霊園内へ寄り道していきます。

敷地内の南側には戦前の軍人さんや政治家、藩士の人たちのお墓が多く集まっています。全体的にお墓一つ一つがものすごく古い印象が強かったです。

お墓の上にも目抜き通り沿いのソメイヨシノの枝が大きくせり出していました。

墓地全体が傾斜した地面の上に造成されているのが見て取れます。

少し高い位置から振り返って撮影してみると、目貫通り沿いに植えられているソメイヨシノは背丈もかなり高く、10m前後はあったと思います。

ソメイヨシノのみならず、青山霊園内には数多くの木々が植えられています。

すぐ近くにある六本木ヒルズ・森タワーの屋上展望台「東京スカイデッキ」から青山霊園を見下ろすと、敷地全体が霊園というよりは広大な緑地帯のようにしか見えないのです。

再び目貫通りへ戻り、散策を続けていきます。
