蓮池の東岸側の散策道から撮影した不忍池の全景です。枯れ落ちつつある蓮の葉を眺めながら、中洲の中に建っている弁天堂を目指して散策を続けます。
枯れ草の海と化している蓮池の中に建っているように見える弁天堂の建物が段々近くなってきました。不忍池の敷地も含まれていた寛永寺は、江戸時代の江戸城(現在の皇居)からみて「鬼門」の方角に相当する位置にあります。
鬼門(きもん)とは、北東の方位のことであり、陰陽道では鬼が出入りする方角であるとして、万事に忌むべき方角とされています。鬼門とは反対の、南西の方角を「裏鬼門(うらきもん)」と言い、この方角も忌み嫌われています。
江戸城から見て鬼門の位置に相当するこの場所には寛永寺が、そして裏鬼門に相当する場所には目黒不動尊が設置されました。
高層タワーマンション群を背景に建っている弁天堂に近づいてきました。弁天堂周辺を散策していきます。
竹の台広場の丘陵地帯から不忍池へ流れ込んでいる小さな川を橋で渡っていきます。こんな場所に小川が流れていたことは、今まで気が付かなかったです。
弁天島の中も紅葉は進んでいるみたいです。
弁天堂の参道を散策していきます。江戸時代初期に弁天堂が建立された当時は弁天堂は完全な池の中の中州に建っており、船で行き来する必要がありました。
約50年後の1672年(寛文12年)には弁天島から東に向かって石橋が架けられ徒歩で渡れるようになったそうです。
明治時代の初期までの池の形は現在のものとはかなり異なっていました。特に池の北側は今よりもかなり広く藍染川(谷田川)という川も注いでいたそうです。
弁天堂の本堂前に到着しました。その名の通り、七福神の一人である「福・徳・智恵・財宝」を与えてくれる神さまとして知られる弁財天が祀られています。
JR上野駅前から本郷にある東大病院へ歩いて行く時などは、この中州の弁天堂の脇の散策道を通り抜けると早く着くことが出来ます。
普段の弁天堂周辺はひっそりとしています。
弁天島から上野動物園の敷地が広がっている竹の台方向を撮影しました。上野動物園の中に位置しカワウが繁殖している鵜の池が奥に広がっています。
引き返してJR上野駅方向へ戻ることにします。正面に写っている階段を上って上野公園の敷地内を通り抜けるのが一番の近道です。
竹の台の高台上から不忍池都弁天島を見下ろして撮影しました。私が立っている竹の台の高台と、反対側の本郷台地の丘陵地帯(東大病院の新入院棟が建っている)の、二つの丘陵地帯に囲まれている低地に不忍池が広がっています。
上野駅へ戻る際、竹の台の噴水広場へ寄り道してみました。2年程前にリニューアル工事が実施されて綺麗になった噴水広場周辺は多くの人々で賑わっていました。
上野公園の敷地内も紅葉が進んできているみたいでした。これで紅葉の不忍池の散策は終わりです。